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生成系AIツールの大阪成蹊大学及び大阪成蹊短期大学における利用について

2023.08.22

お知らせ

幼児教育学科,栄養学科,調理・製菓学科,生活デザイン学科,観光学科,経営会計学科,グローバルコミュニケーション学科,短期大学

  • 2023年8月21日
  • 大阪成蹊大学学長 中村 佳正
  • 大阪成蹊短期大学学長 紺野 昇

 

Chat GPTに代表される生成系AIツールは、まだ登場して間もないにも関わらず、その潜在的な能力の高さから非常に高い注目を浴びています。大阪成蹊大学及び大阪成蹊短期大学(以下、本学という。)では、この潜在能力を大学教育に利活用することにより、学生の主体的学修を促す新たな教授法・学修法を開発するなど、新たな可能性を探求すべき一方、本学における生成系AIツールの利用には注意すべき点もあることから一定の指針が必要と考えます。
とりわけ、提示される情報の正確性に懸念がある点や、生成された出力の利用に際して著作権上の懸念がある点などに注意が必要です。
本学では、生成系AIツールの利用に関して以下の方針を定めます。なお、生成系AIツールの日々の進展は著しいことから、今後も見直しと検討は続けてまいります。

 

1.授業等での利活用: 授業や実験・実習、レポート・卒論等において生成系AIツールを利活用が認められている場合には、提出物に以下を明示または添付してください。

①利用した生成系AIツールの名称及びバージョン
②生成系AIツールを利用した日
③生成系AIツールに投入したプロンプト等の情報と環境設定
④生成系AIツールが出力した内容

2.教育効果の重視: 本学での学びにおいては、知識生成の過程や洗練化の過程を通して思考能力を高めることが重要です。生成系AIツールでは、情報を収集・整理する作業を自動化し結果だけが表示されることとなります。その文章をそのまま卒業論文やレポート・授業課題の回答とすれば、この思考過程の訓練の機会を逸することになります。授業によっては利用を禁止することや、一定の条件を設定するのはこのためです。

3. 成績評価: 学生が上記項目1及び2について違反した場合、研究倫理に反するとして、当該科目を担当する教員は卒業論文やレポート、課題等の提出がなされなかったものとして扱うこととします。

4.情報の正確性: 生成系AIツールが生成する出力は、あくまで過去のデータをもとにまとめた「もっともらしい」ものに過ぎず、また情報源が示されない、学習段階におけるバイアスなどから正確性を欠くなど、精度の問題があります。特に専門的な情報についてはあたかも正しいような回答をしますが、出力内容を確認すると間違っている場合も見受けられます。生成系AIツールが生成した出力内容については自身で確認して、修正していくことが求められます。

5. 情報セキュリティ: 多くの生成系AIツールでは、入力した情報をサーバと呼ぶインターネット上のコンピュータに送って処理するため、入力した情報が流出・漏洩する可能性があるため注意が必要です。個人情報、未発表の研究成果、誹謗中傷につながる表現など(以下3点)については、絶対に入力しないようにしてください。

①研究上の秘密等、一般的に「秘密」として取り扱うべき内容
②個人情報やプライバシー情報等の人格的利益を害する蓋然性のある内容
③他者の名誉等の人格的利益を害することを目的とする虚偽の内容

※「学校法人大阪成蹊学園 個人情報の取扱い」についても併せて参照ください。
学校法人大阪成蹊学園 個人情報の取り扱いについて

6.法的なリスク: 生成系AIツールは学習に際して他者の著作物を利用しています。生成された出力が既存の著作物に類似あるいは想起される場合には、それを公表すると「違法」とされる恐れがあります。また、画像等において特定の著作物・人物に似せるよう学習させて生成させたものを使用すると、「著作権・肖像権の侵害」にあたりますのでご注意ください。

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